2011年3月27日日曜日

偶感

東北・関東を襲った大地震と原発震災は、美学の規準をも大きく揺さぶることになるように思います。
詩や小説といった文学や造形芸術、映画芸術にいたるまで、これまで称揚されてきたものと、貶められてきたものとの転倒が起こることもありうるでしょう。
2011.3.11以後の創作と批評が、この問題をどのように扱うべきなのか、またこの出来事が創作と批評にどう影響するのか、状況を注視しつつ思索してゆきたいと思います。

東電原発震災は相当に長期化するであろうし、その間に浜岡や若狭湾の原発銀座を大地震が襲わないとも限りません。そしてそれでも国家や資本はメディアを通じて大衆を愚弄し続けることでしょうが、批評の場において、そして人が暮らしを営む様々な場において、物質文明と資本主義経済における人間の実存が厳しく問われることはまず間違いありません。

今後、芸術をめぐる様々な問いが、再びアクチュアルな問題系として立ち上がってくることでしょう。

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