2014年3月4日火曜日

『一篇の詩を三人がそれぞれ修正する四通りのケース』(及川俊哉+髙塚謙太郎+松本秀文+山田亮太)


差出人不明のメール便で『一篇の詩を三人がそれぞれ修正する四通りのケース』(及川俊哉+髙塚謙太郎+松本秀文+山田亮太)なる詩誌が届いた。

これは四氏各自がそれぞれ既発表の詩を提出し、他の三氏が各々自由な方法によって書き直した上で、その意図についてコメントを添える、というもの。

詩語に込められたイメージと伝達におけるその変容、そして原詩を受け新たな詩の創成へといたるプロセスの中に、自他の境界線上で詩性を受け容れつつ拒絶する、スリリングな美学のせめぎ合いがみられる。それぞれに屹立する主体の辛辣さ(あるいは峻厳さ)とは裏腹に、そこでは詩性がすでに自他不分明のものとしてやりとりされてあることに、ほのかな温もりが感じられるのだから大したもんである。これは、共にあることのよろこびに違いない。

そんな彼らは互いにまったく異なった個性をもつ詩人たちだが、共有しているものは小さくないように思えた。
本誌は四氏共同による詩学的実験でありつつ、詩がどのように読まれ、別の詩を触発するのかについての大変興味深い報告書(のようなもの)になっている。

一般的な通念として了解される類の詩誌ではない。


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